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アンケート回答 治療法:不妊治療

【症例紹介】不妊治療

このページでは、当院に実際に来院された患者さんの症例と治療内容をもとに、不妊治療の具体的な内容について解説をします。

 

症例 不妊治療

 

患者属性

年齢:30代

性別:女性

職種:デスクワーク

主訴:不妊症

愁訴:腰痛、生理痛、生理不順、冷え性、睡眠の浅さ、肩こり、頭痛

 

来院動機

なかなか子供ができず体外受精を行ったが、それでも二年間妊娠できなかった。

不妊治療を受けようと試み、当院に来院。

 

治療結果

当院に来院後、半年で体外受精により初めて妊娠。

しかし、4・5ヶ月経過し、流産。

その後また当院で再治療を開始。

来院後約半年でまた体外受精に成功。

妊娠後も週に1回来院し治療。その後、無事出産。

 

 

不妊治療の基本について

西洋医学では、不妊治療の成功率は、通常20%から28%と言われている。

 

体外受精の妊娠率は26.3%とされているが、同時に鍼灸治療を行うと42.5%に上がったというデータがでている。

 

ライフスタイルの変化これにより、子作りを考える年齢が、親・祖母世代に比べると高くなりがちである。また、キャリアを持つ女性が増え、不規則な生活を強いられ、昔より多くのストレスにさらされている。

 

下記の図の三つの要素のバランスをとることが大切である。

 

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この三つのバランスを崩す要因で特に重要になってくるのがメンタル、つまり「精神」である。

 

症例の女性もそうであるように、何年も子どもができなかったり、高齢になるにつれて、「自分は本当に妊娠できるのだろうか」という不安がストレスを大きくしてしまい、上の図の三つの要素が整わない。

 

したがって、不妊治療をする上で最も大切なのが、治療を開始する前に、患者さんに「あなたは妊娠できる」という自信をつけさせること。

 

また、不妊はほとんど女性が原因だとされきたが、現代社会では男性側にも女性と同じ位原因があるとされている。

 

今回の30代女性も、まずは妊娠への自信をつけさせることから始めた。

 

治療をする前に、旦那さんにも来ていただき今後の治療方針について、施術者、奥さん、旦那さんの三人でカウンセリング。しっかりとしたカウンセリングから奥さんの体の状態、生活面などをしっかりと把握した上で、「奥さんの体はちゃんと妊娠する身体です」という旨を伝える。

 

また治療は奥さんだけでなく旦那さんも行うように指導。上記でも記載したように現代の不妊症において、原因が女性ではなく男性側にあることも考えられるからである。

 

また、もし本当に女性側に原因があったとしても、奥さん一人が治療をすることで、「私のせいで子供ができない」「旦那に申し訳ないなど」自分を攻めてしまい、ストレスを抱えてしまうことも考えられるからである。

 

旦那さんと一緒に治療することで、奥さんの不安やストレスも二人で共有することができた。

 

治療の頻度は、来られるだけ来てもらうよう指導。この30代女性は、週に1,2回来院。旦那さんは2週に1回来院。

 

 

治療内容

この30代女性の患者さんは、鍼灸治療を苦手としていたため基本は手技による治療を行った。

 

特に重要視して毎回行った治療が子宮内環境の改善、骨盤内の血行改善を目的とした下半身へのアプローチ。

 

妊娠祈願を行う神社は山の中腹に多い。これは足腰を使うとことにより、身体の最大の関節である股関節に刺激を加えている為である。妊娠、出産は骨盤、恥骨が大きく動く為股関節、仙腸関節の柔軟性が不可欠である。

 

妊娠をしやすくするための子宮内環境を良くするうえで骨盤内の血行改善は必須。骨盤内の血行改善には、大腰筋や内転筋群、大殿筋の関与が大きい。特に内転筋のマッサージ、ストレッチは重視し行った。

 

不妊患者の特徴として、水の代謝が悪くなることにより、身体に冷えが溜まる傾向がある。

 

水=腎である。腎経は先天の精を司り、腎経が虚している場合は後天の精で補う為、脾経に症状が出てしまっている場合もある。どちらも陰経であり、足の内側〜恥骨に向かい流れる。

 

西洋医学的には流注と同じように恥骨に着く内転筋群をイメージしアプローチを行う。股関節屈曲を主に行うのは内転筋群。また長強穴は骨盤底筋群の上にあり、大殿筋も付着しているため、ここを緩める事も重要。

 

本来であれば、頭寒足熱が理想だが、現代ではストレスや脳内の作業が多いため、熱が上昇し、逆にお腹や下半身が冷えている事が多い。そのため骨盤内も冷え、血行不良が起き、不妊症の原因となっている事が多い。

 

熱を下すために頸周りの治療と共に、腹部・下半身を温め、頭寒足熱を促す。

 

身体全体の筋緊張が高くなっている=肝鬱症

 

肝気が鬱結すると熱を帯び上に上がる。

 

患者さんの腹部を確認し、左右のくびれの違いをよく見る。外腹斜筋は肋骨から恥骨に向かい斜めに走行する。外腹斜筋を緩めることで肋骨、恥骨周りの筋緊張を緩める事が出来る。

 

この時、足裏の硬さもチェック。特に湧泉が硬い場合は、肝陰虚が腎陰虚を引き起こしている可能性が高いので、踵骨の縁を緩め、湧泉をくぼませ、腎気を流す必要がある。

 

冷えているのか、熱くなっているのかにより、腎経(湧泉)からアプローチするのか、肝経(太衝)からアプローチしていくのかなどの治療プラン構築の判断材料となる。

 

足底へのアプローチ。人は手、足で物を触り感覚する。つまり自律神経バランスが出やすい。

 

踵骨付着部を指圧。縦足弓の走行をイメージしながら。特に痛みが出やすくなっている人は生理痛の症状が重い。湧泉から太衝へ貫くようなイメージで指圧。そのまま押すと痛みが強い場合があるため縦足弓縮め、湧泉に溝(泉)を作るようにしてから指圧する。

 

湧泉に両方の親指を置き、親指を基盤に縦足弓を開く、縮めるなどマッサージを行い太衝、湧泉どちらがよく響くのか確認しながら指圧を行う。湧泉と太衝は表裏にあるイメージ

 

上記の下半身へのアプローチを中心とした治療を継続的に行う。その日の疲れの状態などから頚部、背部なども治療に入れながら行う。

 

 

執筆:ビファイン代々木公園 ながせ

 

 

 

 

 

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